
【最新版】空港で迷わない。インドネシア 入国手続き All Indonesia 完全ガイド!
インドネシア旅行の計画、ワクワクしますね。でも、最近の入国ルールが大きく変わり、「”All Indonesia”って何?」「ビザはまだ必要なの?」「手続きが複雑そうで不安…」と感じていませんか?
2025年現在、渡航前のオンライン準備が必須となり、特に新しいインドネシア 入国手続き All Indonesiaの仕組みを正しく理解していないと、空港で思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
しかし、ご安心ください。この記事では、そんなあなたの不安を解消し、誰でも確実に入国準備を整えられるよう、全てのステップを徹底的に解説します。
●この記事を読んでほしい人
- これからインドネシア(バリ島、ジャカルタなど)への旅行を計画している
- 新しい入国制度「All Indonesia」の役割や登録方法が知りたい
- e-VOA(電子ビザ)の申請やクレジットカード決済でつまずきたくない
●この記事を読むメリット
- 2025年最新のインドネシア入国手続きの全体像がわかる
- 「All Indonesia」とe-VOA、バリ島観光税という3つの手続きの関係性が明確になる
- 最も複雑なe-VOAビザ申請のコツと決済エラーの解決策がわかる
- 空港到着から市内への移動まで、入国後の流れを具体的にイメージできる
- 出発前に全ての準備を完璧に終え、安心して旅行に臨める
さあ、この完全ガイドを手に、ストレスフリーなインドネシア旅行の準備を始めましょう。
All Indonesiaだけじゃない!インドネシア入国手続きの新常識

ビザと2つのオンライン申請が必須
インドネシアへの旅行を計画されている方に、今一番大切なことからお伝えします。現在のインドネシア入国ルールは、数年前と比べて大きく変わりました。かつてのように、パスポート一つで気軽に渡航できた時代は終わり、今は渡航前の「オンライン準備」が必須となっています。
結論から申し上げると、スムーズな入国のために、事前に完了させておくべき手続きは、大きく分けて以下の3つです。
1. ビザの取得(e-VOA:電子到着ビザ)
現在、日本国籍者に対するビザ免除措置は停止されています。そのため、観光目的の短期滞在であっても、必ずビザを取得する必要があります。渡航前にオンラインで申請できる「e-VOA」が主流となっています。
2. 統合オンライン申告(All Indonesia)
これまで別々だった入国カード、税関申告、検疫申告が一つになった新しいシステムです。インドネシアに入国するすべての方が、渡航前に登録を済ませる必要があります。
3. バリ島観光税の支払い(Love Bali)
バリ島の自然や文化を守るため、バリ州を訪れるすべての外国人観光客に支払いが義務付けられている税金です。この支払いも事前のオンライン決済が推奨されています。
これらの手続きの概要を以下の表にまとめました。バリ島へ行かない方は、左の2つ(e-VOAとAll Indonesia)の準備が必要だと理解してください。
手続きの名称 | 目的 | 対象者 |
e-VOA | インドネシアへの入国許可 | 観光・短期商用目的の渡航者 |
All Indonesia | 入国・税関・検疫の電子申告 | インドネシアへの全入国者 |
Love Bali | 観光税の支払い | バリ島を訪問する全外国人観光客 |
特に重要なのは、これら3つの手続きはそれぞれが独立しており、個別のウェブサイトで申請・登録が必要という点です。一つの手続きを終えただけで安心してしまうと、空港で思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。
しかし、心配はいりません。この記事で、一つひとつの手続きを分かりやすく解説していきますので、順番に準備を進めていきましょう。
新登場「All Indonesia」とは?3つの申告を統合
「All Indonesia」という名前を聞いて、具体的に何なのか気になっている方も多いでしょう。この「All Indonesia」は、2025年から本格的に導入された、インドネシア入国のための新しいオンライン申告システムです。目的は、これまで複数に分かれていた手続きを一つにまとめ、空港での流れをスムーズにすることにあります。
3つの申告書が一つに
これまで個別に必要だった、以下の3つの手続きが「All Indonesia」システムに統合されました。
- 到着カード(滞在先などの情報)
- 税関申告書(持ち物などの申告)
- 検疫申告書(健康状態の申告)
以前は、機内で紙のカードを書いたり、別の電子システムに入力したりする必要がありました。しかし、これからは渡航前に「All Indonesia」へ一度入力するだけで、これらすべての申告が完了します。
登録後に発行されるQRコードが「鍵」
すべての情報を入力して送信すると、画面に一つのQRコードが表示されます。このQRコードが入国審査、検疫、そして税関を通過するための「共通の鍵」の役割を果たします。各チェックポイントで係員に提示を求められますので、すぐに表示できるよう準備しておくことが非常に重要です。
- 推奨される保管方法
- スマートフォンのスクリーンショット
- 念のための紙への印刷
万が一の通信トラブルやスマートフォンの充電切れに備え、両方の方法で準備しておくと万全です。
登録のタイミングと注意点
「All Indonesia」の登録には、いくつか知っておくべきポイントがあります。
項目 | 内容 |
登録期間 | インドネシア到着日を含めて3日前から登録可能です。 |
推奨タイミング | 空港の混雑を避けるため、日本出発前に済ませておくと安心です。 |
料金 | 登録は完全に無料です。支払いを要求するサイトは偽サイトです。 |
一つのシステムで申告が完結するのはとても便利になりましたね。しかし、ここで一つ、とても重要な注意点があります。次の項目で詳しく見ていきましょう。
注意!ビザ申請(e-VOA)は全く別の手続き
ここが、2025年のインドネシア入国準備における最大の落とし穴であり、最も注意していただきたい点です。「All Indonesia」の登録を終えただけで安心してしまい、肝心のビザ申請を忘れてしまうというケースが考えられます。
なぜ勘違いが起きやすいのか
一番の理由は、その名称にあります。「All Indonesia」という名前から、「すべての手続きがここで完結する」とイメージしてしまいがちです。前の項目で説明した通り、このシステムは入国カードや税関申告などを一つにまとめた便利なものです。
しかし、インドネシアに入国するための許可証である「ビザ」の申請機能は、この「All Indonesia」システムには含まれていません。この二つは完全に別物だと認識することが重要です。
それぞれの手続きは別の公式サイトで行う
インドネシア入国に必要なオンライン手続きは、目的ごとに管轄が異なり、それぞれ別の公式サイトで進める必要があります。以下の表で、それぞれの役割と手続き場所の違いを確認してください。
手続きの種類 | 目的 | 手続きを行う場所 |
e-VOA | 入国許可を得るための査証申請 | インドネシア移民総局の公式サイト |
All Indonesia | 入国・税関・検疫の電子申告 | All Indonesia専用の公式サイト |
Love Bali | バリ島訪問時の観光税支払い | Love Bali専用の公式サイト |
このように、3つの手続きはそれぞれが独立しているのです。
手続きを行う場所(再掲)
- e-VOA 入国許可を得るための査証申請
インドネシア移民総局の公式サイト - All Indonesia 入国・税関・検疫の電子申告
All Indonesia専用の公式サイト - Love Bali バリ島訪問時の観光税支払い
Love Bali専用の公式サイト
公式サイトが開いたら、ブラウザの翻訳機能で日本語に翻訳してください。
ビザを忘れると飛行機に乗れないことも
もし、ビザの申請を忘れてしまった場合、どのようなことが起きるでしょうか。航空会社のチェックインカウンターでは、パスポートと同時に、渡航先国が定めるビザの有無も確認します。
その際に有効なビザを持っていないと、航空会社から搭乗を拒否されてしまいます。空港まで来て、楽しみにしていた旅行がここで終わってしまう…。そんな悲しい事態を避けるためにも、「All Indonesiaの登録」と「e-VOAの申請」は、必ず別々に完了させる必要があると覚えておいてください。
バリ島限定!観光税(Love Bali)の支払いも必須
ジャカルタなど、バリ島以外の都市へ旅行される方は、この項目を読み飛ばして次の「まずは確認!パスポートと航空券の準備」へお進みください。
バリ島へ旅行される方には、もう一つ、忘れてはならない大切な手続きがあります。バリ州の美しい自然と豊かな文化を保護する目的で導入された、「Love Bali」と呼ばれる観光税の支払いです。
観光税の目的と対象者
この観光税の収入は、バリ島の文化遺産や自然環境を未来へ継承していくための活動資金として活用されます。
支払いの対象となるのは、国籍や年齢を問わず、バリ島を訪れるすべての外国人旅行者です。乳幼児であっても支払いが必要とされているため、家族旅行の際は人数分の手続きを忘れないようにしましょう。
支払い方法と料金
料金は、1回のバリ島訪問につき、1人あたり150,000ルピアです。支払い方法は主に2つありますが、事前のオンライン決済が断然おすすめです。
項目 | 事前オンライン決済 | 空港での支払い |
場所 | 「Love Bali」公式サイトまたは公式アプリ | バリの空港到着ロビーにある専用カウンター |
メリット | 空港での手続きが不要でスムーズ | 事前の操作が不要 |
デメリット | 少額の決済手数料がかかる場合がある | カウンターが混雑している可能性がある |
推奨度 | ◎(強く推奨) | △(オンラインが苦手な方向け) |
支払い証明(Levy Voucher)の保管
支払いが完了すると、QRコード付きの支払い証明書(Levy Voucher)が発行されます。オンライン決済の場合はメールで届き、空港で支払った場合はレシートとして渡されます。
この証明書は、バリ島滞在中にいつでも提示できるよう、スマートフォンに保存するか、紙に印刷して携帯するようにしてください。
観光地での抜き打ちチェックに注意
この観光税の徴収方法で特徴的なのは、ウルワツ寺院やタナロット寺院といった主要な観光地で、州政府の職員による抜き打ちの支払いチェックが行われることがある点です。
出国時に空港でチェックされるわけではありませんが、観光中に提示を求められた際に証明書を持っていないと、その場で支払いを求められるなど、旅行の時間を無駄にしてしまう可能性があります。スムーズな観光を楽しむためにも、証明書は常に携帯しておきましょう。
まずは確認!パスポートと航空券の準備
e-VOAやAll Indonesiaのオンライン申請を始める前に、まずは手元にある物理的な書類の確認から始めましょう。この事前準備を怠ると、そもそもオンライン申請ができなかったり、最悪の場合、空港で飛行機への搭乗を断られたりする可能性もあります。
パスポート:2つの重要チェックポイント
インドネシア入国時のパスポートの要件は非常に厳格です。旅行の計画を立てたら、すぐに以下の2点を確認してください。
- 残存有効期間:6ヶ月以上ありますか? インドネシアへの入国日から数えて、パスポートの有効期間が6ヶ月以上残っている必要があります。1日でも足りない場合は入国が許可されませんので、有効期間が迫っている場合は、ためらわずにパスポートの更新手続きを行いましょう。
- 査証の空白ページ:連続2ページ以上ありますか? 空港で取得する到着ビザ(VOA)のステッカーを貼り付けるため、連続した2ページ以上の空白ページが求められます。余白ページが少ない方も、早めの更新を検討してください。
航空券:印刷した控えが「お守り」に
インドネシアの入国審査では、不法滞在を防ぐ目的で、出国意思の証明が求められます。そのため、復路の航空券や第三国へ出国する航空券の所持が、ビザ発給の必須条件となっています。
ここで注意したいのが、航空券の提示方法です。デジタル化が進む現代ですが、不思議なことに入国審査の現場では、以下のような理由でスマートフォン画面でのEチケット提示を認めない審査官もいる、という報告が寄せられています。
- スマートフォンの充電切れや故障
- 空港のWi-Fiが不安定で、Eチケットのファイルを開けない
- 審査官の方針によるもの
万が一の事態に備え、Eチケットの旅程控えは必ず紙に印刷し、パスポートと一緒に保管してください。この一枚の紙が、いざという時にあなたを助ける「お守り」になります。
オンライン申請で必要になる情報
後の項目で解説するe-VOAや「All Indonesia」の申請では、以下の情報が必要になります。パスポートや航空券と一緒に、あらかじめメモ帳などに書き出しておくと、入力作業がスムーズに進みます。
- インドネシアでの最初の滞在先(ホテル名など)の正式名称、住所、電話番号
- インドネシアに到着する便のフライト番号
さあ、これで事前準備は万端です。次の章から、いよいよオンラインでの手続きを具体的に見ていきましょう。
インドネシア入国手続き「All Indonesia」完全ガイド

①最重要!電子ビザ(e-VOA)の申請と決済のコツ
インドネシア入国準備の中で、最も重要で、少し複雑なのがこの電子ビザ(e-VOA)の申請です。しかし、事前に手順とコツさえ知っておけば、空港での長い待ち時間を回避できる大きなメリットがあります。
まずは、事前にオンラインで申請する「e-VOA」と、現地到着後に空港で申請する「到着ビザ(VOA)」の違いを比べてみましょう。
項目 | e-VOA (事前申請) | 到着ビザ (空港取得) |
申請タイミング | 出発の14日前~48時間前 | インドネシア到着後 |
場所 | 自宅などのPC・スマホ | 到着空港の専用カウンター |
メリット | 空港での待ち時間を大幅に短縮、自動化ゲートも利用可能 | 事前のオンライン操作が不要 |
デメリット | オンライン申請の手間、決済エラーの可能性 | ピーク時は1時間以上待つことも |
この比較からも、ほとんどの旅行者にとって、事前のe-VOA取得がおすすめであることがわかりますね。
公式サイトの確認と偽サイトへの警戒
申請を始める前に、最も注意すべきは偽サイト(フィッシングサイト)の存在です。近年、公式そっくりに作られた悪質なサイトが多数報告されており、法外な手数料を請求されたり、個人情報を盗まれたりする被害が起きています。
必ず、ブラウザのアドレスバーを確認し、URLの末尾が「.imigrasi.go.id」で終わっている公式サイトから手続きを始めてください。
申請前に準備する4つのデータ
申請作業をスムーズに進めるため、あらかじめ以下の4つのデータをPCやスマートフォンに準備しておきましょう。
- パスポートの顔写真ページの画像 (JPG/PNG形式, 最大200KB)
- 証明写真のデータ (JPG/PNG形式, 400×600ピクセル)
- 復路または第三国行き航空券のデータ (PDF形式)
- 有効なクレジットカード (Visa, Mastercard, JCB)
申請から決済までの入力手順
準備が整ったら、公式サイトで申請を開始します。入力はすべて英語(半角アルファベット)で行います。
- **ビザの種類選択:**渡航目的を「Tourism」、ビザの種類を「Visa on Arrival 30 Days」などと選択します。観光目的のe-VOAは「B1」というコードで表示されます。
- **データアップロード:**準備したパスポートと顔写真のデータをアップロードします。パスポート情報は自動で読み取られますが、日付などが間違って認識されることがあるため、必ず自分の目で見て確認・修正してください。
- **個人情報入力:**氏名や滞在先ホテル情報などを入力します。e-VOAのPDFファイルを受け取るために、メールアドレスは特に慎重に入力しましょう。
- **最終確認と提出:**すべての入力内容を確認し、問題がなければ提出して決済画面へ進みます。
最難関!クレジットカード決済エラーの解決策
e-VOA申請で最も多くの人がつまずくのが、このクレジットカード決済です。エラーが起きる主な原因は、インドネシア側ではなく、日本のカード会社が海外サイトでの不正利用を検知して作動させる、高度なセキュリティ機能によるものです。
もしエラーが出てしまった場合は、慌てずに以下の解決策を試してみてください。
- 【最善策】カード会社へ事前連絡:
申請を行う前にカード会社へ電話し、「インドネシア移民総局のサイトで決済する」と伝えて、一時的にセキュリティを緩和してもらう方法が最も確実です。 - 別のカードを試す:
Visaカードで失敗した場合、MastercardやJCBなど、異なるブランドや発行会社のカードで試すと成功することがあります。 - 時間帯を変える:
アクセスが集中しない時間帯に試したり、PCのタイムゾーンを一時的にジャカルタ時間(日本時間マイナス2時間)に変更したりすると決済できた、という報告もあります。
なお、支払い画面に進んでから1時間以内に決済を完了しないと、申請データが破棄されて最初からやり直しになるので注意してください。
e-VOAのダウンロードと保管
無事に決済が完了すると、登録したメールアドレスにe-VOAのPDFファイルをダウンロードするためのリンクが送られてきます。すぐにPDFをダウンロードし、スマートフォン本体に保存すると共に、前の章でお伝えした「お守り」として、必ず紙に印刷してパスポートと一緒に保管しておきましょう。
②統合申告「All Indonesia」の登録とQRコード取得
電子ビザ(e-VOA)の準備が整ったら、次に行うのが、インドネシアに入国するすべての方に必須の「All Indonesia」への登録です。この手続きはe-VOAの申請に比べると簡単ですが、非常に重要な役割を持っています。
登録のタイミングと公式サイト
まずは、いつ、どこで登録するのかを確認しましょう。
項目 | 内容 |
登録期間 | インドネシアへの到着日を含めて3日前から登録可能です。 |
推奨タイミング | 空港での混雑や通信トラブルを避けるため、日本出発前に済ませておくのが安心です。 |
公式サイト | 登録は専用の公式サイトで行います。偽サイトにご注意ください。 |
ここで最も重要なポイントは、この「All Indonesia」の登録は完全に無料だという点です。料金の支払いやクレジットカード情報の入力を求められることは一切ありません。もし支払いを要求されたら、そのサイトは偽サイトですので、すぐにページを閉じてください。
入力が必要な主な項目
サイトの指示に従い、以下の情報を英語で入力していきます。事前に情報をまとめておくとスムーズです。
- 個人情報: パスポート情報、氏名、生年月日、国籍など
- 渡航情報: インドネシア到着便のフライト番号、到着日
- 滞在先情報: 最初の滞在先となるホテル名、住所
- 健康に関する申告: 過去21日以内に訪問した国など
- 税関に関する申告: 持ち込む品物、同行家族の人数、手荷物の個数など
最重要!QRコードの取得と保存
すべての情報の入力と送信が完了すると、画面に一つのQRコードが表示されます。このQRコードこそが、「All Indonesia」における手続きのゴールであり、インドネシア入国における「マスターキー」となります。
このQRコードは、空港に到着してから、以下の3つの場所で提示を求められます。
- 入国審査 (Immigration)
- 検疫 (Quarantine)
- 税関 (Customs)
各ポイントをスムーズに通過するために、表示されたQRコードは必ずスクリーンショットを撮ってスマートフォンに保存するか、念のために紙に印刷して大切に保管してください。
注意点:スマートフォンのIMEI登録は別手続き
ほとんどの観光客の方には関係ありませんが、インドネシアに90日以上滞在し、現地で購入したSIMカードを日本など海外で購入したスマートフォンで利用する予定の方は注意が必要です。
その場合、スマートフォンの端末識別番号(IMEI)をインドネシアの税関に登録する手続きが別途必要になります。このIMEI登録機能は、現在の「All Indonesia」システムには含まれていません。該当する方は、従来の電子税関申告(e-CD)の公式サイトからIMEI情報を入力し、空港の税関事務所にある専用窓口で手続きを完了させる必要があります。
③バリ島観光税(Love Bali)のオンライン支払い方法
e-VOAとAll Indonesiaの登録が完了した方で、目的地がバリ島の場合、最後にもう一つのオンライン手続きが必要です。バリの文化と自然を守るための観光税(Love Bali)の支払い手続きを進めましょう。
なぜオンラインでの事前支払いがおすすめなのか
バリのングラ・ライ国際空港に到着後、専用カウンターで観光税を支払うことも可能です。しかし、複数の国際便が到着する時間帯はカウンターが混雑し、列に並ぶ必要が出てくるかもしれません。
せっかくのバリ旅行、空港での時間は最小限にして、少しでも早く旅をスタートさせたいですよね。そのためにも、日本にいる間にオンラインで支払いを済ませておくことを強く推奨します。
オンラインでの支払い手順
支払い手続きはとても簡単で、数分で完了します。
- 公式サイトにアクセス:
「Love Bali」の公式サイト、または公式アプリから手続きを開始します。 - 必要事項の入力:
パスポート番号、氏名、メールアドレス、バリ島への到着日などを画面の指示に従って入力します。支払い証明がメールで送られてくるため、メールアドレスは間違いのないよう、特に注意して確認してください。 - クレジットカードで決済:料金の150,000ルピア(1,200∼1,500円ほど)をクレジットカードで支払います。少額のシステム利用料が加算される場合があります。
支払い証明(Levy Voucher)の受け取りと保管
決済が正常に完了すると、登録したメールアドレス宛に、QRコードが記載された「Levy Voucher」という名前の支払い証明書が届きます。
この支払い証明書は、すぐにスマートフォンに画像として保存しましょう。そして、他の書類と同様に、念のため紙に印刷して持っておくとさらに安心です。バリ島内の観光地で抜き打ちチェックがあった際に、この証明書をスムーズに提示できるように準備しておくことが大切です。
お疲れ様でした。これで、バリ島へ渡航される方も含め、すべてのオンライン手続きが完了しました。次の章では、これらの準備を携えて、実際に空港に到着してからの流れを見ていきましょう。
空港到着後の流れをシミュレーション!もう迷わない
お疲れ様でした。すべてのオンライン準備を終え、いよいよインドネシアの空港に到着です。事前に必要な手続きはすべて完了していますので、ここからの流れは非常にスムーズです。主要な2つの国際空港を例に、入国までの流れをシミュレーションしてみましょう。
ジャカルタ(スカルノ・ハッタ国際空港)の場合
日本からの直行便の多くが到着する、近代的で広大なターミナル3を想定した流れです。
- 降機後:
飛行機を降りたら、「Arrival / Immigration」(到着・入国審査)の案内に従って進みます。 - 入国審査:
ここで、事前のe-VOA準備が活きてきます。- e-VOAをお持ちの方:「Autogate」(自動化ゲート)または「e-VOA」と表示されたレーンへ進みます。パスポートをスキャンし、顔認証を行うだけで通過でき、審査官との対面も不要で非常に高速です。ゲートで「All Indonesia」のQRコードをスキャンします。
- 到着ビザ(VOA)の方:
まず入国審査の手前にある「Visa on Arrival」カウンターでビザを購入します。その後、「Foreigner」(外国人)と書かれたカウンターに並び、審査官にパスポートと「All Indonesia」のQRコードを提示します。
- 手荷物受取:
モニターで自分の便名を確認し、指定されたターンテーブルで預け荷物を受け取ります。 - 税関:
税関検査場へ進み、出口のゲートで係員に再度「All Indonesia」のQRコードを提示し、スキャンしてもらえば、すべての手続きが完了です。
バリ(ングラ・ライ国際空港)の場合
バリの空港は一本道で分かりやすい構造になっています。
- 降機後:「Immigration」(入国審査)の案内に沿って進みます。
- 入国審査:
ジャカルタと同様、e-VOA所持者は自動化ゲートへ、到着ビザ(VOA)の方はカウンターへ進みます。パスポートと「All Indonesia」のQRコードを提示しましょう。 - 手荷物受取:
荷物を受け取ります。 - バリ島観光税カウンター:
税関を抜けた先の到着ロビーに、観光税を支払うためのカウンターがあります。オンラインで支払い済みでない方は、ここで手続きをします。 - 税関:出口ゲートで「All Indonesia」のQRコードをスキャンしてもらい、到着ロビーへ出ます。
入国審査でよく聞かれる質問と回答例
審査官との対面審査になった場合、簡単な質問をされることがあります。落ち着いて、簡潔に答えましょう。
質問 (英語) | 回答例 (日本語) |
What is the purpose of your visit? (渡航の目的は何ですか?) | For sightseeing. (観光です) |
How long will you stay? (どのくらい滞在しますか?) | For 10 days. (10日間です) |
Where are you staying? (どこに滞在しますか?) | At the [ホテル名] in [都市名]. ([都市名]の[ホテル名]です) |
Do you have a return ticket? (帰りの航空券を持っていますか?) | Yes, I do. (はい、持っています) |
最後の質問に備え、印刷したEチケットの控えをすぐに取り出せるように準備しておくと、さらにスムーズです。
無事に入国審査と税関を通過すれば、いよいよインドネシア入国です。最後に、空港を出る前に済ませておきたい最終チェックポイントを確認しましょう。
入国後も安心!SIMカードと市内へのアクセス
無事に入国審査と税関を通過し、到着ロビーへようこそ。これで晴れてインドネシア入国です。しかし、空港を出てホテルへ向かう前に、済ませておきたい最後の重要なステップが2つあります。快適な旅のスタートのために、もうひと頑張りしましょう。
まずはインターネット接続を確保しよう
インドネシアでは、地図アプリでの現在地の確認や、Grabなどの配車アプリの利用に、インターネット接続が不可欠です。ご自身のスマートフォンの仕様や、利便性とコストのバランスを考えて、通信手段を選びましょう。
選択肢 | 利便性 | コスト | おすすめな人 |
eSIM (事前購入) | ◎ (到着と同時に使える) | ○ (比較的安い) | バランスを重視する方、eSIM対応スマホの方 |
SIMカード (空港購入) | ○ (到着後すぐ使える) | × (非常に高い) | 手間をかけたくないが、割高でも良い方 |
SIMカード (市内購入) | △ (店を探す手間) | ◎ (最も安い) | コストを最優先する旅の上級者 |
Wi-Fiルーター | ○ (受取・返却の手間) | △ (割高な傾向) | 複数人・複数デバイスで利用する方 |
一番のおすすめは「eSIM」です
eSIM対応のスマートフォンをお持ちの場合、この方法が最もスマートです。日本にいる間にAiraloやHolaflyといったサービスでデータプランを購入・設定しておけば、インドネシアの空港に着陸した瞬間からインターネットに接続できます。SIMカード購入の列に並ぶ必要も、物理的なカードを入れ替える手間もありません。
空港の到着ロビーにもSIMカードカウンターはありますが、価格は市内の店舗に比べて著しく割高(時に数倍の価格差)な点には注意が必要です。
市内へのアクセス方法(ジャカルタ空港の例)
インターネットの準備が整ったら、いよいよ市内へ向かいます。ここでは、ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港から市内中心部への主な交通手段を紹介します。
- 空港鉄道:
市内中心部近くのBNIシティ駅まで、渋滞知らずで快適に移動できます。所要時間:約60分料金:片道 約70,000ルピア - ダムリ社バス:
ガンビル駅など、市内の主要な場所へ向かう路線があります。料金が安いのが魅力です。所要時間:約60分~料金:片道 約40,000ルピア - タクシー / 配車アプリ:
荷物が多い場合に便利な選択肢です。空港のタクシー乗り場から乗車するか、先ほど準備したインターネットを使って、Grabなどの配車アプリを利用します。アプリを使えば、事前に行き先と料金が確定するので安心です。
これで、インドネシア入国に関するすべての準備と手順は完了です。あなたはもう、自信を持ってインドネシアの旅をスタートできるはずです。どうぞ、素晴らしい旅をお楽しみください。
まとめ:インドネシア入国手続きとAll Indonesiaの重要点

記事のポイント
- 現在、日本国籍者は観光目的であっても必ずビザの取得が必要
- 入国には「e-VOA(ビザ)」「All Indonesia」「Love Bali」の3つのオンライン手続きが基本
- 新システム「All Indonesia」とは入国・税関・検疫の統合申告である
- 「All Indonesia」にビザ申請は含まれず、e-VOAは別途取得が必須
- ビザは空港での待ち時間をなくすため、事前のe-VOA取得が強く推奨される
- バリ島への渡航者は、追加で観光税(Love Bali)を支払う義務がある
- 申請前にパスポート残存期間6ヶ月以上と印刷した航空券の準備が不可欠
- 「All Indonesia」登録後に発行されるQRコードが入国手続きの鍵となる
- 各オンライン申請は公式サイトで行い、偽サイトに注意する必要がある
- e-VOAの決済エラー対策として、カード会社への事前連絡が有効な場合がある
総括
インドネシアへのご旅行の準備、本当にお疲れ様でした。2025年現在の新しいインドネシアの入国手続きは、e-VOAビザの取得、そして税関申告などを統合した「All Indonesia」の登録、バリ島へ行かれる方はLove Baliの支払いと、オンラインでの事前準備がなによりも大切です。
一見すると複雑に感じるかもしれませんが、この記事で解説した手順に沿って一つひとつ準備を進めていただければ、空港で戸惑うことはもうありません。「All Indonesia」の登録を終えても、ビザの申請は別、という点だけは忘れないでください。
これまで準備してきたe-VOAのPDF、All IndonesiaのQRコード、そして印刷した航空券は、パスポートと一緒にすぐに取り出せる場所に入れましたか?これらの準備は、あなたのインドネシア旅行をスムーズで快適なものにするためのお守りのようなものです。
このガイドが、あなたの素晴らしい旅の始まりとなれば、これほど嬉しいことはありません。どうぞ、忘れられない素敵な時間をお過ごしください。