
「2026年から未婚カップルは逮捕される?」そんなニュースを耳にして、バリ島旅行や現地の方との交際に不安を感じていませんか。イスラム教徒が多いインドネシアには、日本とは全く異なる恋愛ルールや法律が存在するため、知らずに行動すると予期せぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。
しかし、法改正の実態やエリアごとの事情を正しく理解すれば、過度に恐れる必要はありません。この記事では、新刑法の本当のリスクから、現地の人と付き合う際に知っておくべき文化的な常識まで、渡航前に押さえておくべき重要ポイントを網羅しました。
●この記事でわかること
- 2026年新刑法で旅行者が逮捕される「本当のリスク」と条件
- 未婚カップルが絶対に泊まってはいけないホテルの見分け方
- 「嫉妬は愛?」日本人が驚くインドネシア人の独特な恋愛観
- 国際結婚の前に立ちはだかる「改宗」と「法律」の壁
正しい知識を武器に、不安を解消してインドネシアでの時間を心から楽しみましょう。
2026年新刑法の影響は?インドネシアの恋愛ルールと逮捕リスクの真実

2026年1月より完全施行される新刑法(KUHP)により、インドネシアでは未婚の性交渉が違法化されましたが、通報権者が家族に限定される「親告罪」であるため、一般的な観光客が逮捕されるリスクは極めて低いのが実情です。ただし、エリアによっては独自の厳しい法律が適用されるため、渡航先のルールを正しく把握しておく必要があります。
婚前交渉・同棲禁止の罰則内容と適用範囲
2022年に可決され、3年の移行期間を経て2026年1月2日より完全施行となるインドネシアの新刑法(KUHP)は、個人の道徳規範にまで踏み込む内容として注目を集めました。特に旅行者にとって影響が大きいのが、以下の2つの条項です。
- 第411条(姦通罪): 配偶者以外との性交渉を禁じる。違反者は最高1年の拘禁刑、または罰金。
- 第412条(同棲罪): 未婚の男女が同棲することを禁じる。違反者は最高6ヶ月の拘禁刑、または罰金。
これらの法律は「属地主義」が適用されるため、インドネシア国民だけでなく、外国人観光客も処罰の対象となり得ます。一見すると「カップルでのバリ島旅行は不可能になった」ように思えますが、法の運用要件を詳しく見ると、実質的なリスクは限定的であることがわかります。
なぜ観光客は安全なのか?「絶対的親告罪」の仕組み
新刑法が施行されても、多くの観光客がこれまで通り旅行を楽しめると言われている最大の根拠は、これらの罪が「絶対的親告罪(Delik Aduan)」と定められている点にあります。
警察が動けるのは「家族の通報」がある時だけ
親告罪とは、特定の被害者からの訴え(告訴)がない限り、警察が捜査や逮捕を行えない犯罪のことです。新刑法では、通報できる人物(告訴権者)が以下のように厳格に限定されました。
- 既婚者の場合: その配偶者のみ
- 未婚者の場合: その両親または子供のみ
つまり、ホテルのスタッフ、近隣住民、自警団(Ormas)、村長といった第三者が「あのカップルは怪しい」と警察に通報しても、法的に事件として受理されることはありません。また、警察がホテルを独自に捜索(ガサ入れ)して摘発することも、通報がない限り不可能です。
(出典:インドネシア法務人権省|新刑法社会化資料|2023年確認)
バリ島州政府による安全宣言
日本人が最も多く訪れるバリ島では、観光業への打撃を防ぐため、州政府が「新刑法施行後も観光客の婚姻関係を確認したり、滞在を制限したりすることはない」と明言しています。
(出典:バリ島州知事声明|2022年12月)
逮捕される「例外」のケース
ただし、以下のケースでは通報権者が存在するため、逮捕されるリスクが現実的に発生します。
- 不倫(W不倫含む): 日本にいる配偶者が、インドネシア警察に対して処罰を求めた場合。
- パートナーの家族による通報: 相手がインドネシア人で、その両親が二人の交際に激しく反対している場合。
- 未婚の子供による通報: まれなケースですが、再婚に反対する子供などが通報する場合。
日本人同士の未婚カップルで、互いの両親がわざわざインドネシア警察に通報する可能性がゼロに近いのであれば、法的な逮捕リスクは極めて低いと判断できます。
アチェ州は別世界!エリアごとのリスク判定
インドネシアは広大な島国であり、地域によって宗教の厳格さや法の運用実態が大きく異なります。「インドネシア全土が同じルール」と考えるのは危険です。旅行先のリスクレベルを正しく理解するために、主要エリアごとの違いを比較しました。
エリア別:恋愛・滞在リスク比較マップ
| エリア | リスクレベル | 法的・宗教的特徴 | カップル旅行の注意点 |
| バリ島 | 安全(青) | ヒンドゥー教徒が多数派。観光客のプライバシー保護を最優先する運用方針。 | 高級ホテルやリゾートではほぼ問題なし。羽目を外しすぎない一般的なマナーがあればOK。 |
| ジャカルタ (都市部) | 注意(黄) | イスラム教徒が多数派だが、都市部は近代的。プライバシー意識は高い。 | 外資系ホテルは安全だが、安宿(Kos)や保守的な居住区では住民トラブルに注意が必要。 |
| 地方都市 (ジャワ島等) | 警戒(橙) | 保守的なイスラム色が強い地域が多い。自警団の活動が活発な場所も。 | 目立つ行動は控える。宿泊は必ずセキュリティのしっかりした大型ホテルを選ぶ。 |
| アチェ州 | 危険(赤) | シャリア法(イスラム法)が州法として適用。未婚男女の接触だけで逮捕対象。 | 未婚カップルでの渡航は推奨しない。公開鞭打ち刑が存在し、外国人も適用対象となり得る。 |
アチェ州における「例外」的な厳しさ
スマトラ島北端のアチェ州は、インドネシアで唯一、国法とは別にイスラム法(シャリア)に基づいた自治が認められている特別州です。ここでは新刑法の「親告罪」規定にかかわらず、宗教警察(Wilayatul Hisbah)による厳しい取り締まりが行われています。
アチェ州では、未婚の男女が二人きりで密室にいること(Khalwat)自体が犯罪とみなされます。外国人であっても適用対象となり、過去には公衆の面前での鞭打ち刑が執行された事例もあります。リゾート気分で訪れる場所ではないため、特別な事情がない限り、未婚カップルでの訪問は避けるのが賢明です。
どこに行けばいい?
不安を感じる方は、法的な保護が明言されているバリ島、または国際的なスタンダードで運営されているジャカルタの5つ星ホテル(外資系)を中心に旅程を組むことを強く推奨します。それ以外の地域、特にアチェ州や地方の保守的な村落部へ行く場合は、現地の慣習を熟知したガイドを同伴するなど、最大限の配慮が必要です。
未婚カップルお断り?旅行中に「Syariah(シャリア)」ホテルを避ける方法

未婚カップルの宿泊リスクは、予約するホテルの運営方針によって180度変わります。安全側に倒すなら、予約サイト上で「Syariah(シャリア)」などの宗教的キーワードが含まれる施設を徹底的に除外し、外資系ホテルを選ぶのが確実です。
絶対に泊まってはいけないホテルの見分け方とNGワード
インドネシアには、イスラム法(シャリア)に準拠した厳格な運営を行う「Syariah Hotel」が多数存在します。これらのホテルでは、教義に基づき未婚の男女が同室に泊まることを固く禁じています。
予約サイトで踏んではいけない「地雷ワード」
Booking.comやAgodaなどの予約サイトでホテルを探す際、ホテル名やポリシー欄に以下の単語が含まれている場合は、予約を避けてください。これらは「結婚証明書がないと泊めない」という意思表示です。
【保存版】Syariahホテル回避のためのNGワードリスト
| NGキーワード | 意味・解説 | 危険度 |
| Syariah / Sharia | シャリア(イスラム法)準拠。最も厳格で、確実に結婚証明書が必要。 | ★★★ |
| Halal | ハラール。食事だけでなく運営全体がイスラム的である場合が多い。 | ★★★ |
| Islamic | イスラム的。宗教色が強く、未婚カップルには不向き。 | ★★★ |
| Pesantren | イスラム寄宿学校関連。一般客向けではないことが多い。 | ★★☆ |
| Keluarga / Family | 「家族向け」。文脈によるが、「夫婦・親子以外の宿泊不可」を意味する隠語の場合がある。 | ★★☆ |
| Mahram | マフラム(親族)。「Mahram Only」は血縁・婚姻関係者のみ宿泊可の意味。 | ★★★ |
(出典:現地ホテル予約サイトおよび宿泊約款調査|2024年確認)
見落としがちな「ポリシー欄」の罠
ホテル名にNGワードがなくても、詳細ページの「重要事項」や「ポリシー」の欄に英語で以下のような記載がある場合は要注意です。
- “Couples are required to present their Marriage Certificate upon check-in.”
- “Based on Sharia principles, this property only accepts married couples.”
これらを見落として予約してしまうと、現地に着いてから「泊まれません」と門前払いされる最悪の事態になりかねません。特に価格が相場より極端に安いホテルや、地方都市の小規模な宿にこの傾向が強いため、安易な予約は禁物です。
チェックインで「結婚証明書」を求められた時の対処法
万が一、予約したホテルでチェックイン時に「結婚証明書(Buku Nikah)を見せてください」と言われた場合、そのホテルはSyariah準拠である可能性が高いです。この状況で強引に突破しようとするのは賢明ではありません。
嘘は通用しない!パスポートで即バレのリスク
よくある失敗例として、「夫婦だけど証明書を忘れた」と嘘をつくケースがあります。しかし、ホテル側には宿泊者の身分証(パスポートやKTP)を確認・記録する義務があります。
- 名字が違う: 日本では夫婦別姓が可能だと主張しても、厳格なSyariahホテルでは通用しないことが多いです。
- 住所が違う: インドネシア人パートナーの場合、IDカード(KTP)の住所が異なると「未婚」と即断されます。
下手に食い下がると、「親に電話して確認させろ」と詰め寄られたり、最悪の場合は地域の自警団に通報されたりするリスクもゼロではありません。
現場での正しい振る舞いと解決策
フロントで証明書を求められた場合、落ち着いて以下の対応を取るのが現実的です。
- 日本人同士の場合: 「私たちは日本人で、日本の法律では結婚していなくても旅行は自由だ」と説明します。国際的なホテルであればこれで通ることもありますが、Syariah専門ホテルでは諦めるしかありません。
- パートナーがインドネシア人の場合: 最も危険なパターンです。無理に交渉せず、素直に引き下がってキャンセルし、別のホテルへ移動してください。
- 確実な回避策: 予約前にホテルへ直接メールや電話をし、「未婚の外国人カップルだが宿泊可能か」を確認することです。
不安な方は、最初からMarriott、Hilton、Accor系などの外資系チェーンや、バリ島の大型リゾートホテルを選びましょう。これらのホテルはプライバシーポリシーが国際基準であり、チェックイン時に婚姻関係を詮索されることは原則としてありません。
嫉妬は愛の証?インドネシア人と付き合う前に知るべき独特な恋愛ルール

インドネシア人の恋愛観は、宗教的な背景と「嫉妬=愛情」とみなす情熱的な価値観が複雑に絡み合っています。日本人の感覚では「重い」と感じる行動も、現地の文化を知れば「深い愛の証」として理解できるケースが多々あります。
「パチャラン」と「タアルフ」の違いとは
インドネシアには、大きく分けて2つの交際スタイルが存在します。相手がどちらの価値観を持っているかによって、デートの進め方や結婚までのプロセスが全く異なるため、初期段階での見極めが肝心です。
自由恋愛「パチャラン」と厳格な「タアルフ」
一般的なカップルの交際は「Pacaran(パチャラン)」と呼ばれ、日本人の想像するデートに近い形で行われます。一方、敬虔なイスラム教徒の間で推奨されるのが「Ta’aruf(タアルフ)」という、お見合いに近い形式です。
【比較表】インドネシアの2つの交際スタイル
| 項目 | パチャラン(Pacaran) | タアルフ(Ta’aruf) |
| 定義 | 一般的な恋愛・交際 | 結婚相手を知るためのプロセス |
| 目的 | 恋愛を楽しみ、相性を確認する | 結婚の可否を決めることのみ |
| デート | 映画、食事、旅行など自由 | 二人きりは厳禁(仲介者が同席) |
| スキンシップ | 手を繋ぐ程度は一般的 | 一切禁止(接触不可) |
| 期間 | 数ヶ月〜数年と長い傾向 | 数週間〜数ヶ月で結論を出す |
| 親の公認 | 交際前に挨拶(Apel)が望ましい | 親や指導者の仲介が前提 |
(出典:現地宗教慣習および社会学的調査に基づく分類)
独特なデート儀式「Apel(アペル)」
パチャランであっても、男性が女性の家を訪ねる「Apel(アペル)」という文化が根強く残っています。男性は夕方に女性宅へ行き、両親に挨拶をして許可を得てから、彼女をデートに連れ出します。そして門限までに必ず送り届けるのが「責任ある男性」のマナーとされています。
これを省略していきなり外で待ち合わせようとすると、相手の親から不信感を持たれる原因になります。
異常な連絡頻度や束縛に見る文化的背景
日本人とインドネシア人のカップルで最も揉めやすいのが、「連絡頻度」と「嫉妬(Cemburu)」の問題です。
「おはよう」から「おやすみ」まで繋がるのが標準
インドネシアでは、恋人とは常に繋がっているのが当たり前です。「今何してる?」「ご飯食べた?」というメッセージが一日中飛び交います。
これを「監視されている」と感じる日本人は多いですが、彼らにとっては「あなたのことを想っている」という純粋な愛情表現です。逆に連絡が少ないと、「私のことに興味がないのか」「他に誰かいるのか」と本気で心配させてしまいます。
嫉妬しない=愛していない?
「嫉妬は愛のバロメーター」という考え方が強く、多少の束縛や嫉妬は喜ばれる傾向にあります。
異性の友人と食事に行くことや、SNSで異性とやり取りすることに対して敏感に反応されることが多いですが、これは彼らが「自分だけを見てほしい」という独占欲を隠さない文化だからです。「重い」と突き放すのではなく、不安にさせないためのこまめな愛情表現(言葉で伝えること)が解決の鍵となります。
男性が全額負担?デート代と金銭感覚のリアル
金銭感覚においても、伝統的なジェンダー観が色濃く残っています。
「割り勘」は男性のプライドを傷つける
基本的に、デート代は男性が全額支払うものと考えられています。これは「男性が女性を守り、養う」という家父長制的な価値観に基づくもので、女性に財布を出させることは男性にとって恥ずべきこと(プライドに関わる問題)と捉えられがちです。
日本人女性が気を利かせて「半分払うよ」と言っても、相手が頑なに拒否する場合は、素直に甘えて「ありがとう(Terima kasih)」と感謝を伝える方が関係は円滑に進みます。
都市部や高学歴層の例外
ただし、ジャカルタのオフィス街で働くキャリアウーマンや、海外留学経験のある層では感覚が変化しています。「対等な関係でありたい」として割り勘(Bayar sendiri-sendiri)を好む人も増えているため、相手の社会的背景や性格を見て判断する必要があります。
「金目当て(Matre)」や詐欺を見抜く基準
交際において注意が必要なのが、金銭的な依存関係です。インドネシアには「Matre(マトレ)」と呼ばれる、物質主義的(金目当て)な態度を指すスラングがあります。
健全な「支援」と危険な「搾取」の境界線
インドネシアでは、成功した者が家族や親族を経済的に支えるのは「義務」であり「美徳」です。そのため、パートナーが実家に仕送りをしていること自体は、親孝行な人間性の表れであり、責めるべきことではありません。
しかし、以下の兆候が見られる場合は、あなた自身が「金づる(ATM代わり)」にされている可能性を疑う必要があります。
- 交際初期から高額なプレゼントを要求する: 一般的な感覚ではあり得ません。
- 不幸話の連発: 「親が病気で手術代が必要」「バイクが壊れて仕事に行けない」など、緊急の資金援助を求めてくる。
- 借金の肩代わり: 「君の愛を証明してほしい」と情に訴えてくる。
ロマンス詐欺の可能性も視野に
特にインターネットで知り合い、まだ一度も会っていない相手からの送金要求は、典型的な「国際ロマンス詐欺」の手口です。「日本に行きたいから渡航費を貸してほしい」という言葉を安易に信じず、まずはビデオ通話で本人確認を行うか、きっぱりと断る勇気を持ってください。
改宗なしでは無理?インドネシア人との結婚にある「3つの壁」と乗り越え方

インドネシア人との国際結婚は、日本の法律だけでなく、現地の「宗教法」と「家族の意向」という大きなハードルを越える必要があります。特にイスラム教徒(ムスリム)との結婚では、原則として非ムスリム側の改宗が必須条件となります。
宗教の壁:ムスリムとの結婚と改宗の原則
インドネシアでは、結婚は個人の契約である以上に「神との契約」とみなされます。国民の約9割を占めるイスラム教徒にとって、異教徒との結婚は宗教的に認められていません。
「改宗」は手続きではなく生活の変革
ムスリムと結婚する場合、非ムスリム側がイスラム教に入信(Mualaf)することが、インドネシア国内で正式に結婚するための前提条件となります。これは単に書類上の手続きで終わる話ではありません。
改宗後は、豚肉やアルコールの摂取禁止、1日5回の礼拝、ラマダン(断食)への参加といった生活様式の大きな変化を受け入れる覚悟が問われます。
(出典:インドネシア宗教省|婚姻手続きガイドライン|2023年確認)
相手に「棄教」を求めるリスク
逆に、相手にイスラム教をやめてもらうことは、インドネシア社会において極めて困難です。棄教は家族との絶縁や、地域社会からの排斥を意味することが多く、現実的な選択肢にはなり得ません。バリ島のヒンドゥー教徒やキリスト教徒の場合でも、「同一宗教であること」の原則は変わらず、どちらかが合わせる形をとるのが一般的です。
法律の壁:異宗教婚の抜け道「シンガポールルート」
どうしても改宗をしたくない、あるいはできない事情があるカップルにとって、唯一の法的な解決策とされているのが「海外での結婚」です。
なぜ海外で結婚するのか?
インドネシアの婚姻法(1974年第1号)では、「それぞれの宗教の定めるところに従って行われた場合にのみ有効」とされています。つまり、異宗教間の結婚式を執り行ってくれる宗教機関が国内には事実上存在しないのです。
そこで、世俗的な法制度を持ち、外国人同士の結婚も認めているシンガポールやオーストラリアなどで先に法的な結婚手続きを済ませ、その「外国の結婚証明書」を持ってインドネシアの民事局(Catatan Sipil)に報告するという手法が取られます。
【比較】国内婚(改宗)と海外婚(非改宗)の手続き
| 項目 | 国内婚(KUA方式) | 海外婚(シンガポールルートなど) |
| 宗教要件 | 必須(同一宗教への統一) | 不要(異宗教のままでOK) |
| 主な手続き場所 | 宗教事務所(KUA) | 海外の登記所 + インドネシア民事局 |
| 費用 | 比較的安価 | 高額(渡航費・滞在費が必要) |
| 手間 | 改宗儀式が必要 | 現地手続き・翻訳・大使館認証など複雑 |
| 家族の反応 | 受け入れられやすい | 猛反対されるリスクが高い |
(出典:在インドネシア日本国大使館|婚姻手続き案内および実務事例)
絶対に避けるべき「Nikah Siri(秘密結婚)」
法的な手続きが面倒だからといって、宗教的な儀式だけで済ませる「Nikah Siri(ニカ・シリ)」を選ぶのは危険です。役所に登録されないため、法的には「未婚」扱いとなり、将来子供ができた際の認知や、離婚時の財産分与などで法的保護を一切受けられません。特に日本人女性にとってのリスクは計り知れないため、正式な婚姻(Nikah Resmi)にこだわってください。
家族の壁:親の同意と結婚手続きのハードル
法律や宗教の壁をクリアしても、最後に立ちはだかるのが「家族の同意」です。インドネシアにおいて、結婚は当人同士だけでなく「家と家の結びつき」と強く意識されています。
親の同意がないと手続きが進まない
実務上も、婚姻手続きには「独身証明書」などの取得が必要で、これには実家の親や村長(RT/RW)の協力が不可欠です。親が反対している場合、書類へのサインを拒否され、物理的に手続きがストップしてしまうケースも珍しくありません。
特に「改宗しない結婚(海外婚)」に対しては、保守的な親族からの反発が予想されます。時間をかけて説得するか、あるいは既成事実として強行突破するか、カップルとしての覚悟が試される場面です。
挨拶のタイミングは「早め」が鉄則
日本のように「結婚が決まってから挨拶」ではなく、交際が真剣味を帯びてきた段階で、早めに相手の両親に会うことをおすすめします。言葉が通じなくても、顔を見せて誠意を伝えることで、将来的な「壁」を低くすることができます。まずは簡単なインドネシア語の挨拶を覚えるところから始めましょう。
まとめ:法律と文化を尊重して、インドネシアでの安心な恋愛・滞在を

インドネシアの恋愛ルールや2026年施行の新刑法は、ニュースの見出しだけを見ると不安に感じるかもしれません。しかし、法的な「親告罪」の仕組みや、宗教的な背景にある文化を正しく理解すれば、トラブルのほとんどは未然に防ぐことができます。
大切なのは、過度に恐れることではなく、現地の慣習を尊重しながら適切な準備を行うことです。最後に、安全で充実した時間を過ごすためのポイントを整理しました。
- 逮捕リスク: 観光客は「家族からの通報」がない限り、新刑法で罪に問われることはありません。
- ホテル選び: 「Syariah」「Halal」の表記がある宿は避け、プライバシーが守られる外資系やリゾートホテルを予約しましょう。
- エリア選定: 独自の厳しいイスラム法が適用されるアチェ州への、未婚カップルでの渡航は控えてください。
- 恋愛文化: パチャラン特有の嫉妬や頻繁な連絡は「愛情表現」として受け止め、言葉で安心感を伝えましょう。
- 結婚の準備: イスラム教への改宗や家族の同意については、早い段階でパートナーと話し合うことが誠実な関係への第一歩です。
これらを押さえておけば、インドネシアは温かく魅力的な場所です。あなたの旅と交際が素晴らしいものになることを願っています。
●おすすめの次のステップ
安全なホテルを確保するなら、「Syariah」等の制限がない国際基準のホテルを押さえておくのが安心です。特にバリ島やジャカルタでの宿泊は、ユーザー評価が高くポリシーが明確な大手予約サイト経由での手配をおすすめします。
⇒ 国内・海外ホテル格安予約のアゴダ【agoda】
でインドネシアの人気ホテルを探す
